テレビ番組「ナゼそこ?」で紹介された、和歌山県の山奥、色川地区で自給自足生活を送る外山夫婦に注目が集まっています。東大卒のエリートが、なぜ都会での生活を捨てて山村に移住したのか?その驚きの経歴と日々の暮らしぶりを詳しく調査しました。
- 外山夫婦とは?プロフィール紹介
- なぜ和歌山の山奥?移住の理由
- 驚きの自給自足生活の実態
- 東大卒エリートの意外な選択
- 色川の魅力:子育てと移住者の受け入れ
- 外山夫婦が語る、これからの生き方
和歌山県の山奥で自給自足生活を送る外山夫婦について興味のある方は、是非ご覧ください。
外山夫婦とは?プロフィール紹介
外山哲也さん(夫)
- 出身:兵庫県
- 経歴:新潟県、東京都での生活を経て和歌山県へ移住
- 色川での生活:17年目
外山麻子さん(妻)
- 出身:福岡県
- 学歴:東京大学大学院修了
- 2007年に色川へ移住
馴れ初め
- すでに色川で暮らしていた哲也さんと、訪れた麻子さんが運命的に出会う
- 自然豊かな環境や持続可能な暮らしへの関心が、二人を引き寄せた
家族構成
- 長女:のどかちゃん(小学6年生)
- 長男:快(かい)くん(小学4年生)
24歳差のこのご夫婦、互いの価値観を共有し自給自足の生活を選んだその決断力に驚かされます。都会での生活を捨て、山村での新しい人生を選んだ背景には、どんな思いがあったのでしょうか?
なぜ和歌山の山奥?移住の理由
哲也さんの場合
- 農村暮らしへの憧れ
- 和歌山県での30年以上の生活経験
麻子さんの場合
- 東京大学大学院での環境問題研究がきっかけ
- 「田舎で百姓しかない」という結論に至る
- 昔ながらの暮らしに感銘を受け、次世代への継承を決意
麻子さんの「研究が実生活の選択につながった」という経緯は、知識と行動の一体化という点で非常に興味深いです。環境問題を研究すればするほど、自然と共生する暮らしの大切さを実感したのでしょう。
驚きの自給自足生活の実態
- 光熱費:電気・ガス・水道代合わせて月1000円程度
- 電気:ソーラーパネルで必要最小限を確保
- 水:美しい沢の水を利用(水道代0円)
- 調理:薪ストーブを使用(ガス代0円)
- お風呂:薪風呂
- 食材:野菜は自家栽培
- 鶏を飼育し卵を採取
この驚異的な低コスト生活、現代の都市生活者には想像もつきません。しかし、これこそが真の豊かさなのかもしれません。環境への負荷も少なく、自然と共生する暮らしは、これからの時代のモデルケース?
東大卒エリートの意外な選択
麻子さんの経験は、従来の「エリート教育」の概念に一石を投じるものです。彼女の考えを以下にまとめてみました。
- 学歴と実践的知識の対比
東京大学での長年の勉強よりも、色川地区での3年間の経験が人生で最も学びが多かった
- 地域の知恵の重要性
地元のおばあちゃんから学んだ知識が、大学教育以上に価値があると実感
- 実生活での学びの深さ
理論的な学問だけでなく、実際の生活の中での学びが人生に大きな影響を与える
- 伝統的知恵の再評価
近代的な教育システムでは得られない、昔ながらの暮らしの知恵の重要性
これらの考え方には、現代社会が見失いがちな大切なものへの気づきが含まれています。学歴や社会的地位よりも、自然と共に生きる知恵や地域の絆の方が、本当の意味で人生を豊かにするのかもしれません。
麻子さんの経験は、私たちに「真の学び」とは何かを問いかけているようです。
色川の魅力:子育てと移住者の受け入れ
色川地区は、自然豊かな環境と開放的な地域性が相まって、独特の魅力を持つ場所となっています。
子育ての環境
- 自然との密接な関わり
木、山、川、虫たちと友達のように過ごす
親の仕事を間近で見て育つ
- 地域全体での子育て
地域のおじいちゃん、おばあちゃんが見守る
年齢や学年に関係なく、みんなで遊ぶ
この環境で育つ子どもたちは、心身ともにたくましく成長していきます。都市部では失われつつある「地域で子どもを育てる」という文化が、ここでは当たり前のように息づいています。
外山夫妻は、この環境こそが子どもたちの真の教育の場だと考えているようです。
移住者の受け入れ
- 1970年代から移住者を受け入れる先進地
- 現在、住民の約半数が移住者
- 外山家では農業体験を兼ねた移住希望者の受け入れも実施
色川の開放的な雰囲気は、長年の移住者受け入れの歴史から培われたものです。この多様性を受け入れる姿勢が、新しい価値観や文化を生み出す土壌となっています。
特に注目すべきは、移住者と地元住民が互いに良い影響を与え合い、地域を盛り上げている点です。
外山夫妻のように、都会での経験や専門知識を持つ人々が移住してくることで、地域に新しい考え方が入ってきます。一方で、地元の人々から昔ながらの知恵や技術を学ぶことで、自然と調和した暮らし方のヒントを得ています。
このような人々の交流が、色川を単なる過疎の山村ではなく、新しい考え方と伝統が混ざり合う特別な場所に変えているのです。子育て環境の良さも加わり、色川は「新しい生活を始めたい」と考える人々にとって、魅力的な選択肢の一つになっているのでしょう。
外山夫妻は、この環境を「子どもたちにとっても、大人にとっても学びの場」だと表現しています。自然との共生、地域との繋がり、そして様々な価値観の交流。これらが織りなす色川の暮らしは、現代社会に新たな地域社会のあり方を提案しているのかもしれません。
外山夫婦が語る、これからの生き方
外山夫妻は、現代社会の生き方に対して興味深い見解を持たれています。彼らの考えを以下にまとめてみました。
- 多様な生き方の尊重
社会には様々な生き方があり、それぞれに価値があるという考え方。一つの「正解」だけでなく、個人の価値観に基づいた選択を重視しています。
- 経済的安定以外の選択肢
安定した給与を得ることだけが幸せではないという視点。お金中心の価値観から脱却し、別の形の豊かさを追求する可能性を示唆しています。
- 冒険的な生き方の肯定
世界を放浪するような、従来の枠にとらわれない生き方も一つの選択肢として認めています。これは、固定観念にとらわれず、自分らしい人生を追求する姿勢を表しています。
- 自給自足の喜び
自分たちの経験から、自給自足の生活にも大きな喜びがあることを主張。物質的な豊かさだけでなく、自然と共生する暮らしの中に幸福を見出しています。
- 笑顔で暮らすことの重要性
どのような生活スタイルを選んでも、日々笑顔で過ごせることが本当の豊かさだという考え。生活の形態よりも、その質を重視する姿勢が伺えます。
これらの考え方には、現代社会に対する鋭い洞察が含まれています。私たちは無意識のうちに、ある特定の生き方を「正しい」と思い込んでいないでしょうか?
外山夫妻の生き方は、その固定観念を打ち破る一つの可能性を示しているように思えます。彼らの主張は、私たち一人一人に「自分にとっての幸せとは何か」を問いかけているのかもしれません。
まとめ
外山夫妻の自給自足生活と、彼らが選んだ色川という地域は、私たちに新しい生き方の可能性を見せてくれています。自然を大切にしながら、地域の人々と深く関わって暮らす彼らの姿は、これからの時代に合った生活の一つの形と言えるでしょう。
彼らの選択が誰にとっても正解だとは限りません。しかし、その生き方は私たちに「幸せって何だろう」「理想の地域社会って何だろう」と考えるきっかけを与えてくれます。
様々な生き方があることを実践で示してくれた外山夫妻と、彼らを受け入れた色川という地域の在り方は、これからの社会を考える上で大切なヒントになるのではないでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。