終末期医療に新しい光を当てる「トラベルドクター」という存在をご存知でしょうか。2024年12月8日放送の「ザ・ノンフィクション」で取り上げられる伊藤玲哉さんは、患者さんの「最期の旅行」を実現するために奮闘する医師として注目を集めています。
特に感銘を受けたのは、彼の医療に対する独自の視点。多くの医師が病気の治療にフォーカスする中、伊藤さんは患者さんの「生きる喜び」にまで視野を広げ、医療の新しい可能性を切り開いています。
本記事ではそんな伊藤さんの経歴・プロフィールを辿り、その発想の源に迫ります。併せて気になる結婚事情についても紹介します。
- 伊藤玲哉さんのプロフィール
- 伊藤玲哉さんの結婚相手
- 伊藤玲哉さんの経歴
- トラベルドクターって何?
- 今後の目標
本日2023年12月24日をもちまして、
— トラベルドクター伊藤玲哉 (@i_travel_doctor) December 24, 2023
トラベルドクターInc. は3周年を迎えることができました。
旅行を処方できる医療をめざし、これからも医師人生をかけて、1人でも多くの病気で諦めていた願いを叶えていきます!
4年目も、応援よろしくお願いします! pic.twitter.com/ZPHNifiKip
「トラベルドクター」、伊藤玲哉さんについて興味のある方は、是非ご覧ください。
伊藤玲哉さんのプロフィール
プロフィール
- 生年月日:1989年2月27日
- 年齢 :35歳(2024年時点)
- 出身 :東京都
- 肩書 :トラベルドクター株式会社代表
- 資格 :麻酔科専攻医・麻酔科標榜医
日本旅行医学会・日本渡航医学会認定医
医師一家の4代目として生を受けた伊藤さん。
その中でも幼い頃から父の往診に同行し、医師という仕事を間近で見てきた経験が、医療を「技術」としてだけでなく、「人との関わり」として捉える視点を育んだのではないでしょうか。
また、5歳という幼さで母親を亡くしたという経験。人生の儚さを早くから知ることになった伊藤さんだからこそ、「その人らしく生きる」ということを考えるようになったとも想像されます。
さらに、自身が幼少期から患っていた気管支喘息の経験も、彼のキャリアを形作る重要な要素。夜中の発作で死の恐怖を感じながら、医師である父親が黙って吸入器を準備してくれた安心感は、後の医師としての在り方に大きな影響を与えました。
興味深いのは、伊藤さんが医師としての道を歩む中で、従来の医療の枠組みにとどまらない選択をしていった点です。麻酔科医として専門性を高めながらも、同時に介護士の資格を取得し、さらには経営学を学ぶ。
この学びの広がりは、医療を「点」ではなく「線」で捉える視野の広さ。4代続く医師の家系に生まれながら、あえて新しい医療の形を模索する伊藤さんの歩みは、単なる治療を超えた「寄り添う医療」という形で開花していきます。
学歴
- 昭和大学医学部 卒業
- グロービス経営大学院
- 介護士初任者研修修了
伊藤さんの学歴は、医療の枠を超えようとする挑戦の歴史。
特に注目なのは、現役医師でありながらグロービス経営大学院に進学した決断です。これは、個人の医療活動を社会システム・事業として確立させたいという強い意志の表れでしょう。
さらに、介護士の資格取得は、患者さんの人生に寄り添うために必要な知識を吸収しようとする姿勢。
医療者としての専門性を持ちながら、常に新しい学びを求め続ける。その姿勢が、トラベルドクターという新しい医療の形を生み出すことにつながったのです。
伊藤玲哉さんの結婚相手
結婚に関する情報は現時点で公表されていません。
35歳にしてトラベルドクターという前例のない試みへの挑戦者である伊藤さんだけに、まだそのタイミングが来ていないのかもしれません。
あるいは「最期の旅行」の主人公は患者さん、そしてその家族。そんなトラベルドクターという職業上、自身の家族情報は意識的に公開していないとも考えられます。
真相は伊藤さんからの情報を待つしかありません。
伊藤玲哉さんの経歴
- 昭和大学医学部卒業
- 洛和会音羽病院で初期研修修了
- 昭和大学病院で麻酔科専攻医として勤務
- 2019年:グロービス経営大学院で経営を学び始める
- 2020年:トラベルドクター株式会社設立
初期研修先として選んだ洛和会音羽病院は、総合診療で全国一、二を争う病院。この選択からは、幅広い医療経験を積もうとする積極性が読み取れます。しかし同時に、数多くの終末期患者と向き合う中で、従来の医療の限界も感じ始めたのではないでしょうか。
更に注目したいのは、麻酔科医という専門を選んだ理由。患者の痛みの緩和や全身管理のスキルを持つ麻酔科医としての経験が、後の旅行医療に活かされることになるのは偶然でしょうか?
医療の世界では、往々にして「できないこと」に目が向きがちです。特に終末期医療において、医師は治療の限界と向き合わざるを得ません。
しかし伊藤さんは、その限界の中にも可能性を見出そうとしました。「できないこと」を「できること」に変えていく。そのために必要なのは、医療の知識だけでなく、システムを作り上げる経営の視点だったのです。
2019年から経営学を学び始め、2020年のトラベルドクター株式会社設立。これは単なる起業ではなく、医療の新しい可能性を切り開く挑戦。
医師としての専門性を持ちながら、介護士の資格も取得し、さらには写真学校にも通う。この多面的なアプローチからは、「患者の人生に寄り添う」という強い意志が感じられます。
テレビ朝日「スーパーJチャンネル」にて、トラベルドクターを特集していただきました!
— トラベルドクター伊藤玲哉 (@i_travel_doctor) July 18, 2023
余命わずかの末期がんを抱える方の「旧友に会いたい」の願いを叶えるため、本州最北端への旅行でした。
ラストチャンスで叶えられて本当に良かったです。今を生きる全ての方へ、届きますように。… pic.twitter.com/8PAZAktxWE
トラベルドクターって何?
- 終末期や難病の患者さんの旅行を医療面からサポート
- 旅行中の医療管理を担当
- 患者さんの「最期の願い」を叶えるための専門家
この発想の源流には、現代医療が抱える深い課題が隠されています。高度に専門化した現代の医療現場は効率性重視。1人の患者さんに費やせる時間は限られていて、医師たちは数分程度の診察で次々と患者をこなさなければならない。そんな状況の中で、患者さんの内なる願いに耳を傾ける余裕すら失われつつありました。
そんな中、研修医時代の伊藤さんは、ある衝撃的な出会いを経験。回診で出会った末期がんの患者さんから「旅行に行きたい」と呼び止められたのです。この一言は、単なる旅行への願望ではなく、「まだ生きたい」「人生を全うしたい」という切実な願いの表現だったのです。
この経験は、伊藤さんの中で大きな気づきとなりました。患者さんは病気と戦うだけでなく、叶えたい願いがあり、生きる喜びがある。しかし、現代の医療システムは、そうした願いに応える余地を持ち合わせていなかったのです。
トラベルドクターという発想の革新性は、医療の概念を大きく拡張した点にあります。従来の医療は「治療」を主眼としてきました。しかし、トラベルドクターは「その人らしい人生の実現」までを医療の範疇に含めます。
これを、医療のパラダイムシフトと呼ぶのは言い過ぎでしょうか?
トラベルドクター株式会社の設立は、個人の努力を超えて、システムとしてこのサービスを確立しようとする試み。一人の医師の力では限られた数の患者さんしか支援できない。より多くの人々の願いを叶えるためには、仕組みづくりが必要だったのです。
そのために、伊藤さんは医療の枠を超えて、様々な知識とスキルを獲得。介護士の資格を取得し、写真学校に通い、経営を学ぶ。一見、バラバラに見えるこれらの活動も、「患者さんの人生に寄り添う」という一つの目的に向かって統合されていたのです。
トラベルドクターという存在が、現代医療に投げかける問い。医療とは何か。患者の幸せとは何か。そして、医師として何ができるのか。
その答えを、伊藤さんは実践を通じて示そうとしているのかもしれません。
今後の目標
- より多くの患者さんの旅行を実現
- 医療と旅行を結びつけるシステムの確立
- 全国展開を目指す
「一人でも多くの患者さんの願いを叶えたい」。
この想いを実現するため、伊藤さんは個人の活動を超えた「仕組み」作りに取り組んでいます。
例えば、医療機関と旅行業界を結ぶプラットフォームの構築。これまで別々だった「医療」と「旅行」をつなぐことで、より多くの患者さんの旅行を可能にする。そのための体制づくりが進められています。
また、後進の育成にも注力。トラベルドクターの知見を共有し、同じ志を持つ医療者を増やすことで、サービスの全国展開を目指します。
このように、個人の医師としての活動から、社会システムの変革へ。伊藤さんの挑戦は、医療の新しい可能性を切り開こうとしています。
人の人生に関わる仕事に就きたいと医師の道へ。多くの患者を看取る中で「これが自分がやりたかった医療なのか」と疑問に感じた。医療の力で諦めていた”旅行”ができる環境を作りを目指すトラベルドクター株式会社代表取締役で医師の伊藤玲哉さんにお話をうかがった。#newstokyo #traveldoctoy pic.twitter.com/JfUifIhK0X
— 都政新聞株式会社 (@newstokyo) September 19, 2023
まとめ
伊藤玲哉さんの挑戦は、医療のパラダイムシフト。
病気を治すだけでなく、その人らしい人生を全うすることを支援する。この取り組みは、現代医療に大きな一石を投じているのではないでしょうか。
医師である前に、一人の人間として患者さんに寄り添う。伊藤さんのその姿勢こそが、医療の未来を切り開いていくのだと確信しています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。