僅か6人の部員で全国大会出場。和歌山南陵高校バスケットボール部に多くの人々の注目が集まっています。
このチームは、学校の経営が厳しい状況の中で団結、県大会を勝ち抜き、見事全国高校総体(インターハイ)に出場。大きな話題となりました。
本記事では、そんな和歌山南陵高校の監督や部員たちのプロフィールと、その挑戦の背景について紹介します。彼らの姿から、どんな困難にも立ち向かう勇気を感じていただけるはずです。
- 和歌山南陵高校バスケットボール部の挑戦とは?
- 6人での挑戦に至った経緯
- 和中裕輔監督のプロフィール・経歴
- 部員たち6人のプロフィール・経歴
- チーム戦術「走らないバスケ」
- インターハイでの戦績とこれからの目標
- 和歌山南陵高の今後の経営見通し
インターハイ出場‼️
— ちゃんこ重ノ海 (@shigenoumi) August 6, 2024
和歌山南陵高校、バスケ部の皆さま
戦いが終わってのご来店( ˊᵕˋ )و゛︎︎︎#5C 二宮有志くん
#25 藤山凌成くん
#32 酒井 珀くん
#15 紺野翔太くん
#48 中村允翔くん(たろ)
#4 アリュウイドリスアブバカくん
部員3年生6人だけのバスケ部
🏀🏀🏀🏀🏀🏀 pic.twitter.com/TkPxYlzVkH
和歌山南陵高の挑戦、そして監督、部員について興味のある方は、是非ご覧ください。
和歌山南陵高校バスケットボール部の挑戦とは?
和歌山南陵高校のバスケットボール部は、県予選を勝ち抜き、福岡市で行われたインターハイに、たった6人の部員で挑戦。
通常、バスケットボールの試合には交代選手を含めて10人以上が必要ですが、彼らは6人だけで戦うことを余儀なくされています。
少人数でも「みんなで力を合わせて困難を乗り越えよう」という挑戦にやむなく追い込まれている、その理由はなんなのでしょう?
6人の挑戦に至った背景
和歌山南陵高校はかつて、全国から有望な選手を集めてバスケットボール部を立ち上げ。しかし、2022年に学校の経営が厳しくなり、教職員への給料が支払えなくなる事態にまで陥ります。
その結果、教職員たちはストライキを起こし、生徒たちは不安を抱えることに。多くの生徒が転校を決意し、2023年には新入生の募集も停止されます。
このような状況下、バスケットボール部はわずか6人の部員で活動を続けることを余儀なくされたのです。
そして、部員たちが直面した困難はそれだけではありません。
給食の提供がなくなり、寮の環境も劣悪な状態に陥ります。朝食は菓子パン1個、夕食も十分な量が提供されないなど、日々の生活が厳しい中で練習を継続。
それでも、部員たちは「ここでやり遂げる」と強く決意し、6人での挑戦を続けてきました。和中監督もまた、そんな彼らを支えるために奮闘、チーム全員で逆境を乗り越えるべく努力を続けてきたのです。
和中裕輔監督のプロフィール・経歴
和歌山南陵高校バスケットボール部の監督は和中裕輔さん。
1994年生まれの30歳で、出身は和歌山県和歌山市。高校時代はバスケットボールの強豪校である洛南高校でプレーし、その後天理大学でもバスケットボールを続けました。
大学卒業後は、和歌山南陵高校に体育教師として就職し、2020年からバスケットボール部の監督を務めています。
和中監督は、学校の経営が苦しくなり、給料が出ない状況でも「生徒たちがいる限り、最後まで面倒を見る」と決めて指導を続けています。
彼にとって、バスケットボールを教えることは人生の目標であり、夢でもあるのです。「走らないバスケ」という独自の戦術を考え、少ない人数でも戦えるスタイルを作り上げたのが、弱冠30歳の和中監督です。
部員たちのプロフィール・経歴
二宮有志(主将)
- 学年: 3年生
- 身長: 170cm
- 出身: 愛知県名古屋市
- 出身中学: 名古屋市立冨士中学校
- ポジション: シューティングガード(SG)
主将の二宮選手は、小柄ながらも粘り強いディフェンスと確実な3ポイントシュートが得意です。彼のリーダーシップがチームを支えています。
紺野翔太
- 学年: 3年生
- 身長: 180cm
- 出身: 兵庫県神戸市
- 出身中学: 神戸市立歌敷山中学校
- ポジション: スモールフォワード(SF)
紺野選手は3ポイントシュートが得意で、調子に乗ったときには大きな得点をあげることができます。監督も「頼れる選手」と評価しています。
アリュウ・イドリス・アブバカ
- 学年: 3年生
- 身長: 203cm
- 出身: ナイジェリア
- ポジション: センター(C)
アブバカ選手はナイジェリアからの留学生で、チームの中心的存在です。本来はアメリカに留学する予定でしたが、ビザの問題で日本に来ることになりました。高さを活かしたリバウンドとゴール下でのプレーが武器です。
藤山凌成
- 学年: 3年生
- 身長: 173cm
- 出身: 奈良県橿原市
- 出身中学: 橿原市立八木中学校
- ポジション: シューティングガード(SG)
藤山選手は、頭を使ったプレーが得意で、試合の流れを読む力があります。冷静な判断でチームを支えています。
酒井珀
- 学年: 3年生
- 身長: 178cm
- 出身: 愛知県知立市
- 出身中学: 知立市竜北中学校
- ポジション: フォワード(F)
酒井選手はチームのムードメーカーで、みんなの士気を高める役割を担っています。調子が良い時の得点力には目を見張ります。
中村允飛
- 学年: 3年生
- 身長: 170cm
- 出身: 大阪府
- 出身中学: 高石市立高南中学校
- ポジション: ポイントガード(PG)
ベンチスタートが多い中村選手ですが、相手の隙をつくプレーが得意で、試合の流れを変える大事な役割を担っています。
夢に向かって駆け抜ける若者は美しい。頑張って欲しいな。
— わたげ (@atanaka45512056) June 20, 2024
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「走らないバスケ」という戦術
和歌山南陵高校バスケットボール部は、「走らないバスケ」という独自の戦術を採用。部員が6人しかいないため、普通の高校バスケのように速攻を多用すると体力が尽きてしまいます。
そのため、和中監督は選手の体力を温存することを第一に考え、テンポを落とした攻撃とパスを繋ぐプレースタイルに変更しました。
この戦術の中心にいたのは、身長203cmのアリュウ・イドリス・アブバカ選手です。彼の高さを活かしてゴール下で相手の守備を引きつけ、そこから外の選手へパスを回して3ポイントシュートを狙う戦略を採用。
相手のディフェンスがアブバカ選手に集中することで、他の選手たちが自由に動けるスペースが生まれ、チーム全体で効率よく得点を狙えるようになりました。
この「走らないバスケ」によって、和歌山南陵高校は2024年のインターハイ予選で見事に県大会を制し、さらに近畿大会でもベスト4に入るという成果を上げることができたのです。
インターハイでの戦績とこれからの目標
2024年インターハイに出場するまでの険しい道のり。和歌山南陵高校バスケットボール部はインターハイ予選の県大会を勝ち進み、さらに近畿大会でもベスト4に入る成果を収め、ついに6人の部員でインターハイ出場を果たします。
インターハイ本大会では、1回戦で強豪の延岡学園高校に勝利し、大きな快挙を達成。しかし、続く2回戦では関東の強豪・八王子学園八王子高校に敗れてしまいました。
それでも、6人でここまで戦い抜いたことは大きな称賛を集めることになりました。
彼らの次の目標は2024年12月23日から始まるウインターカップ(全国大会)で日本一になること。和中監督は「まだ目標には遠いが、不可能ではない」と話し、選手たちもその目標に向けて練習に励んでいます。
和歌山南陵高の今後の経営見通し
和歌山南陵高校の経営状況は依然として厳しいものの、少しずつ改善の兆しが見えています。2024年には学校法人の理事長が交代し、新しい経営陣が再建に取り組んでいます。
これにより、早期に生徒募集を再開し、学校を再び活気ある場所に戻すことを目指しています。
しかし、現在の在校生は3年生のみであり、新入生が入らなければ、バスケットボール部を含む全ての部活動が休部となる可能性があります。
学校の経営が安定するまでは、クラウドファンディングなどの支援も重要な役割を果たしており、地域社会やバスケットボールファンからの協力が期待されています。
微々たる額だけどバスケットマンであったものとしてこれはクラファンするわ。
— さばちゃん🍳🐻(ヤス) (@yasusabaku38) June 23, 2024
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まとめ
和歌山南陵高校バスケットボール部は、学校の経営難という厳しい状況の中、わずか6人の部員でインターハイに出場を勝ち取り、そしてその夢舞台でも強豪校と互角の戦い。
和中裕輔監督の情熱、そして選手たちの強い意志は見る者の心を動かします。
どんなに厳しい状況でも、諦めずに努力し続けることの大切さを教えてくれる和歌山南陵高校バスケットボール部は、リアルスラムダンク。
これからの部継続にも大きな期待がかかります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。